はじめに・・・

レーザー治療は、外科・脳外科・形成外科・耳鼻咽喉科・眼科・産婦人科・皮膚科などさまざまな医療分野で早くから使用されております。近年、歯科医療の分野においてもレーザー治療が取り入れられるようになり、当医院におきましても患者様の皆様に安心して、より質の高い治療を受けていただけるよう、レーザー治療器による治療をはじめました。
レーザー治療により虫歯予防・歯質強化(歯を強くする)・治癒促進(治りを早くする)などさまざまな効果がありますが、保険治療外となりますので患者様へ、いくらかのご負担をお願いせざるを得ません。

当医院では、患者様の皆様にご理解とご納得を頂いたうえでレーザー治療を受けていただけるよう、レーザー治療について今までの治療方法と比較しながらご紹介させていただきます。ご意見・ご質問などございましたらご遠慮なくおたずね下さい。

院 長

※注意:様々な原因により、治療の効果が期待できない場合は、レーザーを使用できないことがあります。

あなたも当てはまる症状を下から選んでください。

虫歯の予防

歯のミゾは複雑で深く入り組んでいるため、そこにたまってしまった食べカスなどはハブラシだけでは取り除くのはむずかしいものです。レーザーは、ハブラシが届かないところでも、熱エネルギーで虫歯の原因となる虫歯キンをやっつけます。しかも、レーザーによって歯が強くなり、虫歯になりにくくなるほか、歯を強くするためのフッ素も浸透しやすくなります。虫歯の程度によってはレーザー治療のみで虫歯の進行を止めたり、除去することもできます。

虫歯の予防
従来法 レーザー治療
  1. ブラシで機械的に汚れをとる
  2. フッ素をぬる
  3. 歯のミゾ(深い場合)に樹脂を流し固める
  1. 歯のミゾ、歯の表面にレーザーをあてる
  2. フッ素をぬる
  3. 歯のミゾ(深い場合)に樹脂を流し固める

レーザー治療の効果

  • 歯の表面を消毒・滅菌します。(ブラシでは届かない歯のミゾの奥まで効果があります。)
  • レーザーにより酸に溶けにくい(虫歯になりにくい)強い歯になります。
  • 歯のフッ素吸収力を高めます
  • フッ素と併用することにより何もしない場合の約3倍くらい歯が強くなります。

注意:歯が硬く強くなったからといってブラッシングが十分でないと虫歯・歯肉炎になりますので油断しないでください。
年に1~2回の治療が効果的です。

口内炎の方へ

お口の中や、唇にできる口内炎や口角炎の痛みは、レーザーですぐ和らぎ、治りも早くなります。
入れ歯があたってできる潰瘍(かいよう)にも効果があります。

口内炎 Before
Before

口内炎 After
After

口内炎の方へ
従来法 レーザー治療
  1. 患部にぬり薬を数回ぬって治りをまつ
  1. レーザーを患部にあてるだけ
    (麻酔はいりません)

レーザー治療の効果

  • その場で痛みがやわらぎます。
  • 数日で治るため、治療期間がかなり短くてすみます。

※義歯(入歯)のあたりでできる潰瘍(かいよう)にも効果があります。
注意:症状により数回治療が必要になる場合もあります。

初期の虫歯(C1)の方へ

初期の虫歯(C1)の方へ
従来法 レーザー治療
  1. 薬を数回ぬる
    (薬の作用で歯が黒くなります)
  1. フッ素をぬる
  2. 虫歯の部分にレーザーをあてる

レーザー治療の効果

  • もう歯は削りません。
  • フッ素を吸収して歯を強くし、虫歯の進行をおさえます。
  • 歯が黒くなりません。

注意:治療後、清掃状態がよくない(十分なブラッシングができていない)と虫歯は進行します。
また、同じ部位に6ケ月~1年に1度のレーザ治療をおすすめいたします。

中等度の虫歯(C2)の方へ

中等度の虫歯(C2)の方へ
従来法 レーザー治療
  1. 虫歯の部分を削ってとる
  2. 歯の色の樹脂を「つめる」か金属等を「かぶせる」
  1. 虫歯の部分をとる(タービンまたはレーザー)
  2. しみ止めの薬をぬる
  3. レーザーをあてる
  4. 歯の色の樹脂を「つめる」か金属等を「かぶぜる」

レーザー治療の効果

  • 歯を硬く強くし、虫歯の進行をおさえます。
  • 殺菌効果により、歯の表面を消毒・殺菌します。
  • 歯の神経を保護するため、治療後しみたり、痛んだりすることを軽減または、なくします。
  • 神経をとらなくてよいため、自分の歯が長持ちします。

注意:いろんな原因により、少しの間しみることもあります。

深い虫歯(C2~3)の方へ

深い虫歯(C2~3)の方へ
従来法 レーザー治療
  1. 虫歯の部分を削ってとる
  2. 歯の神経をとる
  3. 金属等をかぶせる
  1. 虫歯の部分をとる(タービンまたはレーザー)
  2. しみ止めの薬をぬる
  3. レーザーをあてる
  4. 歯の色の樹脂を「つめる」か金属等を「かぶぜる」

レーザー治療の効果

  • 殺菌効果により、歯の表面を消毒・滅菌します。
  • 神経を保護してとらなくてよいため、自分の歯が長持ちします。
  • 歯を硬くし、虫歯の進行をおさえます。

注意:普段、痛みのない場合に限ります。痛みがある場合は神経をとらざるを得ません。

レーザーで外科処置をする方へ

レーザーで外科処置をする方へ
従来法 レーザー治療
  1. 麻酔後メスを用い外科処置
  2. 傷口を縫い合わせ、ガーゼをあてて血が止まるのをまつ
  1. 麻酔後レーザーを用い外科処置
  2. 出血が少なく、ほとんどの場合縫いません。

レーザー治療の効果

  • 傷口の痛みが少なくてすみます。
  • 組織の早期回復効果により、傷口が早く治ります。
  • 止血効果により、出血もありません。
  • 傷口の消毒をするため、腫れも少なくてすみます。

注意:症状により、メスで外科処置をした後にレーザーを用いて止血・殺菌し、治りを早める場合もあります。

知覚過敏症の方へ(虫歯でないのに冷たいもの・甘いものがしみる)

知覚過敏症の方へ(虫歯でないのに冷たいもの・甘いものがしみる)

水を飲んだりハブラシをあてると歯がしみるといった症状はありませんか?
その原因として知覚過敏が考えられます。
これは象牙細管という歯の神経につながる孔(あな)が開いていて神経が刺激されるからです。こんなときレーザーで治療すると歯の表面に薄い膜ができて孔(あな)をふさぎ、歯の神経を保護するので痛みやしみることを防ぐことができます。

知覚過敏症の方へ(虫歯でないのに冷たいもの・甘いものがしみる)
従来法 レーザー治療
  1. 歯の表面に数回薬をぬる
  1. 薬を塗る
  2. 歯の表面にレーザーをあてる

レーザー治療の効果

  • 過敏状態の神経を鎮静します。
  • 歯の表面に薄い膜をつくり、刺激が伝わらないようにします。
  • 確実に病状が和らぎます。
  • 神経も保護できます。

注意:通常1回で治りますが、しみる程度によっては数回の治療が必要な場合があります。

神経の治療が必要な方へ

神経の治療が必要な方へ
従来法 レーザー治療
  1. 歯の根の中の汚れを機械的にとる
  2. 薬で消毒
  1. 歯の根の中の汚れを機械的にとる
  2. レーザーをあて、殺菌
  3. 薬で消毒

レーザー治療の効果

  • 歯の根は複雑な形態になっているため、機械では届かないところにまでレーザーは届いて殺菌消毒します。
  • 痛みがとれなかったり、ウミがとまらない場合でも止まります。
  • 治療期間が従来法より短くなります。

注意:症状の程度や体の抵抗力の違いにより、レーザー治療が数回必要となる場合もあります。

歯グキのはれ(ウミがたまっている場合)の方へ

歯グキのはれ(ウミがたまっている場合)の方へ
従来法 レーザー治療
  1. 麻酔をして、メスで歯グキを切ってウミをだす
  2. 薬を飲んで化膿をとめる
  1. 麻酔はせず、レーザーをあててウミをだす
  2. 症状によっては薬を飲んで化膿をとめる

レーザー治療の効果

  • ほとんどの場合、麻酔を使わずにウミを出すことができます。
  • 殺菌効果と歯の組織への治癒促進効果により、従来法より早く痛みがとれ、治りも早くなります。
  • ひどい痛みのある時でもレーザー治療ができます。(従来は痛みがひくのを待ってからメスで切る)

注意:症状により、麻酔が必要となる場合もあり、レーザー治療が数回以上必要となる場合もあります。

抜歯をする方へ

抜歯をする方へ
従来法 レーザー治療
  1. 麻酔のあと抜歯
  2. ガーゼをかんで血が止まるのを待つ
  1. 麻酔のあと抜歯
  2. レーザーをあててすぐに止血、殺菌

レーザー治療の効果

  • 止血効果により、出血が早く止まります。
  • 殺菌効果により、腫れが少なく痛みも最小限ですむため、薬をあまり飲まなくてすみます。
  • 組織の早期回復効果により、傷口が早く治ります。

注意:抜歯した傷口の感染の程度により翌日レーザー治療(殺菌・消毒)が必要になる場合もあります。
炎症が強い場合は止血に時間がかかることがあります。

歯槽膿漏の方へ

歯槽膿漏の方へ

歯周病は歯グキから血が出たり口臭がひどくなったりして、そのまま放っておくと歯が抜けてしまうことだってあります。
こんな時もレーザーは活躍します。
歯と歯グキの間のミゾにレーザーをあてて歯周病キンをやっつけます。
レーザーをあてることで歯周病の原因となっている細菌が急激に減り、ウミが自然に出て、出血や痛みがおさまり、治りを早くします。
ブラッシング指導・歯石除去ほかの歯周病治療と併行してレーザー治療を行ないます。

歯槽膿漏の方へ
従来法 レーザー治療
  1. ブラッシング
  2. 歯垢・歯石をとる
  3. 重度の場合は外科的処置
  1. ブラッシング
  2. 歯垢・歯石をとる
  3. レーザーを歯周ポケット(歯と歯グキの間のみぞ)にあてる
  4. 重度の場合は外科的処置

レーザー治療の効果

  • レーザーでブラッシングする感覚です。
  • 殺菌効果により、歯槽膿漏の原因である細菌の数を急激に減らすことで、進行を抑制し直りを早くします。
  • すでに治療中の場合でも、レーザーを併用することで治りが早くなります。

※治療のたびにあてられることをおすすめします。
注意:歯槽膿漏はブラッシング、歯垢・歯石をとることを正しく十分に行った後、レーザーをあてることでいっそう治りが早くなります。
治療中や治療完了後の、患者様ご自身のケア(ブラッシング)が正しく十分でないと歯槽膿漏は治りません。

歯槽膿漏で痛みのある方へ

歯槽膿漏で痛みのある方へ
従来法 レーザー治療
  1. 噛み合わないよう歯を少しけずる
  2. ポケット(歯と歯グキの間にミゾ)を薬で消毒
  3. 薬を飲んで炎症をおさえる
  1. 噛み合わないよう歯を少しけずる
  2. ポケット(歯と歯グキの間のミゾ)にレーザーをあて殺菌する
  3. 薬を飲んで炎症をおさえる

レーザー治療の効果

  • 殺菌効果により歯槽膿漏の原因である細菌の数を急激に減らすことにより、痛みをおさえ、治りを早くします。
  • 薬を飲む量が最小限ですみます。

注意:症状の都合や体の抵抗力の違いにより、レーザー治療が数回以上必要となることもあります。

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